2013年5月3日(土)晴れ 今日から5月連休後半。 前回に続いて蛭ヶ岳登山第二弾は、早戸川林道側から早戸大滝を見て丹沢主脈縦走コースに突き上げる大滝新道ルートを通り、蛭ヶ岳に上り、蛭ヶ岳山荘の北東部側を下る市原新道ルートを利用して魚止橋の駐車場に戻るコース。いつかは行こうと思い温めていた早戸大滝も楽しみの一つ。 この連休は、蛭ヶ岳に幾つかの異なるアプローチで上るつもりだった・・・ ところが、今日アクシデントが。
魚止橋の駐車場と思い駐車したが、魚止橋の駐車場はまだ徒歩2~3分先の道端駐車場だった。
林道から見える早戸川の上流部の沢。東丹沢とは思えないような綺麗な沢だ。明るくて玄倉川の流域を連想する。
今日の、早戸大滝までの早戸大滝林道は、道標のない険しい道との情報であったが、手作りの標識と赤テープが目印だった。
いきなりの急登で、トラロープの掛った坂が何か所か出迎える。
しかし、間もなく閑静なトラバース道。 西丹沢の雰囲気だ。
ここは歩行者もそれ程多くないから、木の橋の手入れが行き届かずこんな丸太の木材を置いただけのイカダのような橋や、勢いよく歩いたら落ちてしまうかと心配するような腐りかけた橋が多かった。
できれば、さっさと渡り終えたい橋です。
沢に下りて、これから沢沿い歩きです。 川を渡渉する個所が何度もありますが、殆ど橋は架けてない。架けても大雨や台風などの増水時に流されてしますのでしょう。 写真のような滑りやすそうな丸太をかけてあった場所が一か所あったが、とても滑りやすく渡る勇気は、なかった。 止む無く靴と靴下を脱いで素足で渡る。 凍りつくのでは!?と思うほど水は、冷たかった。
沢沿いを歩く時は、赤いテープやペンキのマークはなかった。 ケルンが目印となる。
こんな分り易いケルン(?)も・・・・
何度目かの渡渉。 飛び越えられそうな気もするのだが、
こんなヌルヌルした岩は、良く滑る。空身なら行けそうな場所もあったが、リュックが意外とバランスを崩したりする原因になる。横着せずに素足にならなくては渡れない河が2ヶ所、他の数ヶ所は何とか渡ることできた。
途中で追い抜いて行ったご夫妻と思しき年輩のお二人は、長靴で歩いていた。 賢明な案かと思った。
幾つかの支流が流れ込んでいる沢で、早川大滝では?と間違うような大きな滝もあった。
沢沿い歩きは面白いが、不覚にも左足の置場が悪く捻挫してしまった。 痛くて暫く歩けなかった。 どれ位腰を下ろしてじっとしていたのか憶えていないが、2~30分位動けなかった。 大滝までは、それ程の距離では無い筈なので、兎に角大滝だけでも見て潔く断念して引き返すのも仕方ないかと思い歩き始めた。
ついに日本の名瀑100選にも選ばれている早戸大滝が見えてきた。
早戸大滝は、ウィキペディアに依ると:
『早戸大滝(はやとおおたき)は、丹沢大山国定公園内、神奈川県相模原市緑区、早戸川源流部の大滝沢にある落差約50mの滝である。日本の滝百選に選ばれていることから名前はよく知られているが、一方で幻の大滝と呼ばれるように、滝までの行程が大変な為この滝を訪れる人は稀である。』 との説明だ。
この滝の特徴は滝の前を大岩が覆っている所だろう。 綺麗に写真に撮るのもなかなか難しい。 滝の下はガレ場状態で痛む左足の状態では、いいポイントまで歩けなかった。 この大滝は勿論ここまでのコースは美林帯も多く新緑も美しい。 秋の紅葉時期に一眼レフを担いでの撮影行でも是非訪れたいスポットだ。
大滝見物の後は、大滝新道で丹沢主脈縦走路を目指す。手元の地図では、(道標なし、熟達者向き)、「急傾斜、ロープ多数」、「急傾斜・不明瞭」、「悪いルンゼ・ロープあり」などの記載がある。 大滝まで来ただけでも充分で、ここで帰る選択肢もある!! 左足はまだ痛むが、ここまで来たのだから蛭ヶ岳まで行きたくなった。 という訳で、不安はあったが歩を進めた。
この大滝で一緒になったグル―プは、ここから丹沢三峰を目指すとのことで、東方向に進んで行った。私の地図には記載のないルートだ。丹沢には、色々なV(バリエーション)ルートがありますね。
大滝からのルートは、いきなり長いトラロープが三本の超急な坂。 40度位の壁のようで、一気に50m以上を上る急登だ。 現在地は最初のロープ部を上り終えた位置で、上を見れば写真のような急で長い坂が待ち構えている。
下を見れば、今上ってきた坂だ。
踏み跡は、半分位不明瞭だが、コース的には赤いテープが目印に付けてあるので、コンパスでこまめに方向を確認すれば、問題のないコースだった。 今回は、左足は痛むがルート外れはなしで、ヤビツにしては上出来の登山だ。
大滝新道は、丹沢主脈のこんな道標のところに出てくる。勿論、大滝方面の案内などない。
12時29分 蛭ヶ岳山頂着。GWの後半初日のせいか大混雑していたので、山頂の写真撮影後に直ぐ、下ることにした。
という訳で、記念撮影。
市原新道は、蛭ヶ岳山荘北東部から下りる。
どうやら、鹿柵の間を下りるようだ。 バイケイソウが多く踏まないように歩くのに気を遣いそうだ。
忘れていました、コンパスの位置合わせ。まずは遭難慰霊碑をポイントの方角を合わせた。
結局何故か今回は、遭難慰霊碑を通過しなかった。この慰霊碑が見つからない場合は、ルート外れの可能性が高いから引き返すべきだとの説もあるのは知っていたが、方角的に間違いはない筈なので、そのまま歩を進めた。 ここまで、すれ違ったハイカーは、一人だけだ。
途中のブナ美林帯を貸切で、ランチタイム。
今日のランチは、おにぎりと「スンドゥブチゲ」。 期待のスンドゥブチゲだが、辛口のチゲだ。 寒い日向けのスープだった。
食後は、近くにあったブナの大木に両手を合わせてのお祈りタイム。 実は、山歩きのときに太い大木に遭遇すると必ずといっていいほど、このポーズでお祈りをする。 但し、単独行の時だけだ。 少し前のグループ登山の時に『お祈り』をしていたら、「具合でも悪いの?」と言われたことがあり、それ以来単独でしかしないポーズだ。 本邦初公開です。 何を祈っているかは、秘密です。
食後の下りで左足に激痛がハシった。 やはり上りよりも下りの方が捻挫した足には負担がかかるようです。 落ちていた木で杖を作り、苦労しながら下りました。
市原新道は一般道標はありませんが、お皿の案内と赤テープの案内でのガイドでした。コンパスで方角を確認して、その範囲に目印を見つけながらの歩行なので、安心です。
いつも見える山の名前が分らずに寂しい思いをすることが多いヤビツですが、今日は地図とコンパスを使い見える山の名前を調べながらの歩行でした。 この山は丹沢三峰でした。 山の名前が分るとちょっぴり嬉しい。
下りは、道迷いしやすいので、慎重にコンパスを合わせて下りてきた。トラバース道で、一瞬コースを外したことも有ったが直ぐに復帰できた。 少し成長したように感じます。 読図とコンパスの練習を兼ねての山行も楽しいものでした。
川沿いで野営のテントを設営しているご夫婦二組がいました。 子育ても終わり夫婦だけのキャンプでしょうか・・ 楽しそうです。
帰りの渡渉時に左足の踝をみると右足のそれの三倍くらいに腫れ上がっている。 明日からも行きたい山があったのに、今の状態では無理のようです。
今日は19km弱を11時間近くかけて歩きました。 道迷いもなく、読図も楽しくできたので、満足な山行でした。
付録: 帰路の魚止橋のUターン場所
Uターンするための場所だが、ここから入ると約400Mの林道歩きをショートカットできることが、帰りに分りました。 地図にも確かに近道との記載があるが、沢に下りる道かと思っていた。 次回は利用しましょう。
その後も左足の腫れは治らず5月連休後半の山遊びは、断念です。
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